ダンスを上達させ続けるには、長さよりも回数が大切です。毎日10分、1つか2つの動きに集中するほうが、日曜日に2時間練習するよりも効果があります。1日30分の計画的な練習でも、人生でいちばん忙しい時期を通して上達し続けられます。仕事が忙しくなってやめてしまうダンサーは、たいてい自分の意志の弱さのせいにします。でも原因は、自分に課している基準であることが多いのです。フルのセッション以外はゼロと数えてしまう基準です。その基準を手放せば、忙しい週にも思ったより練習の余地があります。どこで見つけるかを紹介します。
セッションは短く、回数は保つ
考え方はシンプルです。時間がなくなったら、長さを削って回数を守ります。1日10分、1つか2つの動きを練習しましょう。最初はそれ以上やらないでください。1回のセッションの長さよりも、毎日やることのほうが大切です。毎日ふれることで、覚えたものが体に残るからです。まとめて長時間練習するやり方では、次の長時間練習までのあいだに成果の大半が抜けてしまいます。この量でも、少しずつ増やしていけば上達します。木曜日には投げ出してしまうような大きなルーティンに手を出すより、週に1つくらい新しい動きを足していきましょう。
短いセッションを効かせるのは、集中の質です。撮影して見直す、完全に集中した30分は、気が散ったまま繰り返す5時間に勝ります。キッチンタイマーを使うのもおすすめです。25分にセットし、焦点を1つだけ決めて、スマホをしまいます。やる気が出ない日でも、タイマーは助けてくれます。
始められない日は、始め方を小さくする
いちばんつらい日は、時間があっても始めること自体が難しいものです。それは意志の力では解決しません。小さく始めましょう。5分だけと決めます。始めると勢いがつくからです。5分のセッションの多くは、動き出せばそれ以上に延びます。延びなかった日も、ちゃんと練習としてカウントされます。終わったら自分にごほうびをあげましょう。そうすると脳はダンスの練習を「義務」ではなく「大変だけど最後にいいことがあるもの」として覚えます。そもそも、練習を義務にしないことです。いつ、何を練習するかは、興味に任せましょう。スケジュールが続かないときにあなたを続けさせてくれるのは、興味です。
練習場所がなくても練習する
ダンスの練習の多くは、床も鏡もいらず、立つ必要さえありません。
- イメージトレーニングも本物の練習です。 動きを鮮明に思い浮かべると、脳は実際に踊るときと似た信号を体に送ります。電車の中、待合室、休憩中に、カウントをとりながら頭の中で振り付けを通しましょう。座ったままでも、マッスルメモリーは鍛えられ続けます。
- 動画の見直しは床の外で。 通勤中、昼休み、寝る前に練習の録画を見ましょう。自己チェックにスタジオはいりません。床の外に移せば、貴重な実際の練習時間を、体を動かすことに使えます。
- 1日の中で踊る。 歩きながら手の動き、デスクでアイソレーション、料理しながら小さなグルーヴ。動きのボキャブラリーはセッションとセッションのあいだに増えていきます。練習ゼロの日でも、体の習慣が途切れません。
どうせ練習のほとんどがひとりなら、ひとりでダンスを練習する方法の進め方がここに書いたこととよく合います。
日ではなく週で数える
忙しい生活では毎日の連続記録が途切れ、記録が途切れるとやる気も途切れます。だから日で数えるのはやめましょう。悪い週でも本当に続けられる、週あたりの練習日の数を決め、それを達成したらその週は成功です。ダンサーを燃え尽きさせるのは、自分に課す「全部かゼロか」という期待です。週で考えればそれが和らぎます。週の数さえ達成すれば、休みの日も仕事の山場も何のマイナスにもなりません。
FYP Danceの記録機能は、まさにこの考え方でつくられています。FYP Danceは、TikTokやInstagramの振り付けを覚えるためのダンス練習アプリで、スロー再生、ループ、AIマッチスコアを備えています。続けられる週あたりの日数を決め、それを達成した週がカウントされ、連続記録は目標を達成した週が何週続いたかです。だから、いい週の中の休みの日が記録を途切れさせることはありません。1つのパートを10分練習しただけでも練習日になりますし、スマホから離れて踊った日は手動で記録できます。
生活に余裕が戻って、しっかりしたやり方がほしくなったら、セッションの組み立て方、1週間のテンプレート、それぞれのブロックで何をやるかをダンスはどのくらいの頻度で練習すべき?で紹介しています。
これだけはやらないで
大きな復活セッションのために「ためておく」のはやめましょう。「全部かゼロか」の考え方は2回失敗します。まず、普通の忙しい日をすべてゼロにしてしまいます。次に、たまの空いた夜に期待をかけすぎて、向き合うよりサボるほうが楽になってしまいます。忙しい時期には、今日の10分が本物の練習です。そしてそれが、3か月後もまだ続いている練習の形です。
よくある質問
忙しい場合、1日何分ダンスを練習すればいいですか?
1つか2つの動きを10分練習すれば、立派な毎日の練習です。週末に一度長く練習するよりも効果があります。毎日ふれることで、覚えたことが保たれるからです。集中した30分をとれれば、忙しい時期でも上達し続けるのに十分です。役に立つセッションの最低ラインは、多くのダンサーが思っているより低いものです。5分でもカウントされますし、始めれば5分がそれ以上に延びることもよくあります。
毎日練習しなくてもダンスはうまくなりますか?
はい。週で数えましょう。普通の、ちょっと悪い週でも続けられる週あたりの日数を決め、それを達成できたら成功です。積み重なっていくのは、何週も続けることです。目標の日数を達成した週の中の休みの日は、何のマイナスにもなりません。1日休んでも上達は損なわれません。損なうのは「全部かゼロか」の考え方です。1日休んだことが、1か月を失うことに変わってしまうからです。
スタジオも空き時間もない場合、どうやってダンスを練習すればいいですか?
床のいらない練習を使いましょう。すき間時間にカウントをとりながら頭の中で振り付けを通す(動きを思い浮かべると、脳は実際に踊るときと似た信号を出します)、通勤中や寝る前に練習の録画を見直す、1日の中で小さな動きを続ける、といった練習です。どれも全力で踊ることの代わりにはなりませんが、体を動かすセッションのあいだに記憶と体の感覚を鍛えてくれます。